DJI、精密農業・土地管理用ドローン「P4 MULTISPECTRAL」を発表

民生用ドローンと空撮テクノロジーで世界をリードするDJIは、精密農業と環境管理を目的に設計された、世界初の完全統合型マルチスペクトル イメージングドローン「P4 MULTISPECTRAL」を発表した。

P4 Multispectralは、使いやすい農業ドローンアプリケーションの新たな基準を確立するドローンである。

P4 Multispectralは、6つの個別のセンサーからの取得データを組み合わせて、それぞれの作物から圃場全域の植生まで健康状態を調べ、さらに雑草や害虫被害、土壌の状態なども測定する。

農業ドローン市場は、2019年の12億ドルから、2024年までには48億ドル[1]に成長すると予測され、P4 Multispectralを用いて、農業従事者は収穫量を改善し、コストを削減でき、環境の専門家は管理する土地の植生を簡単にモニタリングできるようにする新しいツールである。

『P4 Multispectral』の特長

高精度マルチスペクトル画像
P4 Multispectralは、RGBカメラ1台とレッドエッジや近赤外線など5種類の狭帯域センサーを備えたマルチスペクトル カメラアレイで構成されるジンバル安定化画像システムを搭載し、可視光および不可視光を捉えることができる。

このデータにより、熟練の専門家は、植生のストレス状態、土壌組成、水中塩分や汚染に関する独自の情報を得ることができる。さらに、統合型日照センサーより、1日の異なる時間帯に飛行するミッションの際のデータ収集の精度と一貫性が、最大まで向上する。

飛行計画アプリDJI Ground Station Pro(DJI GS Pro)へのシームレスな統合により、パイロットは、ドローンのRGBカメラのリアルタイム動画表示と、正規化差植生指数(NDVI)出力を切り替えて、現場ですぐに洞察データを確認できる。

一体型のRTK測位モジュールとTimeSyncシステムは、各画像のリアルタイムで正確な測位データ取得をサポートし、写真測量結果を最適化することで、cmレベルの正確な測定値を提供する。

業界ワークフローとの互換性
P4 Multispectralは、DJIやその他の主要プロバイダーの飛行プログラミング、マッピング、分析ソフトウェアなどの標準的な業界ワークフローに対応している。

DJI GS Proアプリケーションを使用すれば、飛行計画、ミッションの実行、飛行データの管理など、自動化された繰り返し可能なミッションを作成できる。

DJI TerraやPix4D Mapper/DroneDeployなどの一連のサードパーティ製のソフトウェアに収集されたデータを簡単にインポートして、分析や追加の植生指数マップを生成できる。

さらに、P4 Multispectralユーザーは、すべての主要なGNSS(全地球航法衛星システム)に対応するDJIのD-RTK 2高精度GNSSモバイルステーションを使用して、インターネットに接続することなくRTK測位の精度を高めることができる。

あるいは、インターネットに接続しているiPadを介して、サードパーティ製のネットワークRTKを使用することにより、同様にRTK測位の精度を向上させることができる。

パワフルな性能
P4 Multispectralは、DJIを象徴するPhantomシリーズの機体を採用し、強力なOcuSync伝送システムによる信号干渉の少ないスムーズな飛行体験と、最大7 kmの伝送距離を実現するビデオ伝送の機能を踏襲している[2]。

2MPの各カメラは、飛行中に正確なイメージングを実現するグローバルシャッターを備えています。また、一つのバッテリーで最大27分間の飛行時間を提供する。

販売時期

DJI P4 Multispectralは、10月より全世界のDJI Enterpriseの正規代理店で販売を開始する。お近くの販売店については、https://www.dji.com/jp/where-to-buyでご確認いただける。

販売価格

P4 Multispectralの販売価格は以下のとおりである。米国、カナダ、中国、オーストラリア、日本、イギリス、および欧州連合で、P4 Multispectralを購入いただきますと、追加費用なしで1年間のEnterprise Shieldベーシックが付属される。

DJI Terraライセンス(1年間)とDJI GS Pro(Team-Professional)iPadアプリライセンス(1年間)が付属し、約85万円(税込)。D-RTK 2高精度GNSSモバイルステーションが付属し、約120万円(税込)。

[1] Markets and Markets, Agriculture Drones Market Report, May 2019 – https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/agriculture-drones-market-23709764.html

[2]障害物、電波干渉がなく、FCCに準拠している場合。(日本では、最大5km) 最大飛行距離の仕様は、無線の接続強度とレジリエンス(復元力)を踏まえた概測になる。許可がない限り、常に目視可能な場所でドローンを飛行させる必要がある。

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