NTTテクノクロス株式会社(以下、NTTテクノクロス)は、AIが画像から植物の種の発芽率検査を支援する「AI発芽検査」の新バージョンをタキイ種苗株式会社(以下、タキイ種苗)とカネコ種苗株式会社(以下、カネコ種苗)に導入した。
「AI発芽検査」は、2020年9月にNTTテクノクロスが開発した。
今回の新バージョンでは、検査対象となる種の輪郭抽出を画像処理技術で効率化したことなどにより、発芽率の判定に使用する作物モデルのアノテーション作業*1を従来の約6分の1に短縮。さらに、設備として必要なカメラとパソコンの小規模化を実現し、利便性を向上した。
新たな「AI発芽検査」は、2022年7月20日~22日に東京ビッグサイトで開催される「施設園芸・植物工場展2022(GPEC)」*2で展示する。
「AI発芽検査」とは
熟練の技が求められる植物の種の発芽率検査において、AIが画像から発芽状態を判定支援することで、検査業務を大幅に効率化するソフトウェアである。
AIが事前に学習したデータを元に、発芽率の検査を100粒あたり10秒で行う。検査結果は数値のほか、画像でも保存できるため、検査の証跡として活用できる。
経験の浅い検査員に比べ、発芽状態の判定作業を5倍以上効率化でき、検査員との判定精度*3も98%である。NTTテクノクロスは今後も、「AI発芽検査」をはじめとするさまざまなICT技術を活用し、種苗会社のDX支援に貢献する。
*1:アノテーション作業
AIを利用した学習の代表的な方法に教師あり学習があり、その教師データ(領域抽出や正解ラベル付与等)を作成する作業である。
*2:「施設園芸・植物工場展2022(GPEC)」
一般社団法人 日本施設園芸協会(https://www.gpec.jp/)
*3:判定精度
検査の対象とする作物や、OK/NGの判断基準の精度によって変動する。
◆問い合わせ
NTTテクノクロス株式会社
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