国立大学法人新潟大学と NTT 東日本新潟支店は、スマートイノベーションーションラボを活用した共同研究を開始した。
1.背景と目的
県内における農家の減少と高齢化が進むなか、ICT を導入した高齢農家の農作業の軽減・効率化が必要となっており、新潟大学ではビッグデータアクティベーション研究センターにおいて農業の生産性向上を目指した研究に取り組んでいる。
中でも新潟県の特産品の一つである高級洋梨「ル レクチエ」の栽培・出荷においては、病原菌による「黒斑病」、外部の衝撃による「外傷痕」、農場の湿度による「斑点状汚損」、農薬の付着による「薬斑」などといった外観劣化が出荷や等級判定に大きく影響するため、目視による検査を行っているが、作業負担と判定における個人差の発生が課題となっている。
こうした背景のもと、NTT 東日本と新潟大学とは、出荷規格基準に則った AI 外観品質評価システムの構築および社会実装に向けた共同研究を行い、「ル レクチエ」をはじめとする果樹野菜における栽培・出荷作業の生産性向上に寄与していく。
2. 内容
スマートイノベーションラボを活用し果樹野菜の外観検査における画像処理に適したAIの学習モデル確立、現場へのAIシステム実装の推進により、地域の課題解決を目指す。
3. 期間
2020 年 1 月 6 日~2020 年 9 月 30 日
4. 各社の主な役割
<新潟大学>
・学習用画像データの提供
・研究している学習モデルの開示
<NTT 東日本>
・コンピュートリソースの提供
・画像解析ソフトを活用した検証
・オリジナル AI モデルを活用した検証
・外観検査のノウハウ提供
5. 今後の予定
新潟大学とは、スマートイノベーションラボの活用による連携を強化し、新潟県におけるさまざまな産業や地域社会の発展に寄与することを目指した取り組みを進めていく。
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